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「『エヴァ』から『ヱヴァ』までのアニメ十選」http://d.hatena.ne.jp/K_NATSUBA/20090928#1254168470にあちゃらこちゃらから反応が来てるので選んで反応しかえすお。
http://d.hatena.ne.jp/mattune/20090930/1254316588
「飛べイサミ」が間に入ると分かりやすいかな。
エヴァと同時にエヴァのフォローしてなかった系統から出てきた作品が
ナデシコだった、と。
なるほど。人脈的に考えても頷ける話です。
そんなわけで俺なら、ここにさらに
・デュアル
あたりが入るかな。
あとは劇AIR・劇クラナド
つまり、エヴァというのがドコから来て、どこに行ったのか、ということである。
まず、それでは十八選になってしまいまって切りが悪いです(笑)。いっそ『ジェネレイターガウル』と『ダイガード』も加えて水島精二をポスト『エヴァ』の作家として称揚でもしてみるとか。
さて。後出しじゃんけんの裏話になってしまいますが、宮崎、押井、出崎、富野といった巨匠の作品は敢えて挙げない方向でリストを作ろう、と結構初期の段階で思ったのです。
雑多な作品により、総合的に『エヴァ』はアニメシーンの中で咀嚼された、という観点を押し出したかったもので。
ではあれ、それらの巨匠からの応答があったことが『エヴァ』の大きさを示しているということはこれはもちろん忘れられてはならないと思います。
「西村純二」という男に注目したい。
つまり、「出崎」信者で「押井」と「今川」が友人ということだ。
つまり、ここで見る「エヴァ前」の状況とは
なるほど。『劇パト』へのアンサーという側面は前に言及したことがありますが、確かにリ・マージョンは制度化された石破ラブラブ天驚拳だし、『おにいさまへ……』とのモチーフ的な類似は言うまでもありませんね。
そうですね。
人間とロボットの絆、という観点からは『勇者』であり、そして『トランスフォーマー』です。そのあたりとの決定的な違いがどこかといえばそれはiDOLは言葉を話さないというところであり、大きくて人語を操る存在が有してしまうパターナルな印象を退けて恋人のリアリティを獲得させているところであって、その工夫は『勇者』の外部に出うるものだった、と評価しておるのですが、どうでしょう。
http://b.hatena.ne.jp/entry/d.hatena.ne.jp/K_NATSUBA/20090928%231254168470
angmar まさかのオーディアン史観に吹いた/いや、素晴らしすぎる。一つの史観を構築している意味で。例えばこの論旨で奏光のストレインとかはどう扱われるだろう。
まさかの『ストレイン』突っ込みにこちらも吹きました。
『ストレイン』は『無限のリヴァイアス』『VANDREAD』『ジーンシャフト』『ダイバージェンス・イブ』『宇宙のステルヴィア』という今回敢えて無視した宇宙CGロボラインに属する作品、という印象であり、この史観に接続するのは非常に難しいかと思います。
『オーディアン』に対する『XENOGLOSSIA』のような意味で、地上ロボの『エヴァ』に対する『ナデシコ』『アウトロースター』(腕はあるがロボではない……か?)を考え、その延長線上に非『エヴァ』的ロボットアニメの可能性を探った一群の作品の一環、というところでしょうか。
soylent_green anime なんか煙に巻かれてるような気分になるがそういうことを気にしていてはオタクはやっていられない
巻いております。
今回挙げた作品を全部見た人はわかるでしょうが、『XENOGLOSSIA』以外は敢えて『エヴァ』を絡めなくても見られる作品ばかりです。『XENOGLOSSIA』は自覚的にロボットアニメの歴史を引き受けているのでその参照項として『エヴァ』を外すわけには行きませんが。
そこに、強引に一本のパースペクティブを通してやる。するとあたかもこのような歴史があったかのように見える。そういう詐術でございます。そのように言うことが出来る、とそうであるの間は実のところかなり微妙ではあって、そういう意味で全くの嘘でもない。なんとなく、そう思うと色々納得がいくような気がする。批評とは多分そういうものです。
で、なんで『エヴァ』から『ヱヴァ』なんてパースペクティブを設定してやったかといえば、例の「エヴァより新しいアニメはなかった」という煽りに対して、「いいえ、『エヴァ』は超えられましたけど?」と返すためであります。え、なに? 『エヴァ』は超えられちゃったの? なんつうかあの時の『エヴァ』はそりゃもう超えられるわけはないんだけど、庵野の煽りには中指を突き立てたい。そういう気持ちってあるじゃないですか。
そういうことです。
ただのゼロ年代アニメn選よりは『エヴァ』から『ヱヴァ』とかちょっと捻ったテーマを設定してやったほうが面白いかな、とかそういう下心もありました。
アニメ十選として見ると相当に偏っている。00年代にハイクオリティな原作モノで名を売った京アニシャフトufoもオリジナル路線を野心的に展開したGONZOボンズサテライトもなく、00年代のTVシリーズに関してはDVD初動1万オーバー作品もゼロ。エロゲ原作もライトノベル原作もない*1。
ある意味、00年代のアニメ量産時代の、泡沫作品ばかりです。ただ、泡沫にも、美しいうた∽かたはある。ええ、そうですね、『うた∽かた』なんかも隠れもなき傑作でかつ売れませんでしたね。
そういう作品群を何かにかこつけて褒めておきたかった。
なので
kenjiro_n anime 単純娯楽のヒット作の一覧ではなく主題をつぐものの一覧。そのためあまり一般的ではないタイトルが林立するので面倒くさい。
一般的でないタイトルに注目してもらうためのエントリですので悪しからず、ということになります。
asakura-t やっぱ直接の影響は『エヴァ』より『ナデシコ』の方が大きかったよねとか、桑島の説明を読んで「これは釘宮のこと……?」と思ったとか、まあいろいろ。// そして『オーディアン』だけ知らなかった。なんでだろ?
釘宮は桑島と違ってそこまで作りたがりではないのではないかと。
作りたがりのバッドマナーと異様な感情の瞬発力という組み合わせの桑島はむしろ田中理恵に近いです。低〜中回転域のスムーズネスと限定されたパターンいくつかで高回転域、強い感情のキックの弱い釘宮は桑島と同年代の声優だと田村ゆかりのほうが近いタイプのように思われます。
余談ですが、低回転域のゴツゴツ感がいつまで経っても抜けない桑島法子は世間で言うところの棒読みに近いスタイルだと思うんですが、なんかあまりそういう文脈で取り上げられることが少ないですよね。不思議です。
Nachbar アイドルマスターXENOGLOSSIAはいいアニメなんだがなあ。あんなに売れなかったのはゲームファンを敵に回した以外の何の理由があったのだろう。
主観的な判断にはなりますが、「あんなに」というほど売れなかったわけではないのではないかと。少なくとも、今回の十選の中では上から数えたほうが早いです。
そんな売れなかったアニメばかりの十選です。
*1:ギャルゲー原作はある