『声優論』原稿紹介その3
- 作者: 小森健太朗,遊井かなめ,夏葉薫,町口哲生,深水黎一郎
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2015/02/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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さておいて、『声優論 アニメを彩る女神たち:島本須美から雨宮天まで』で俺が書いた原稿の紹介の続きです。
- 喜多村英梨──数奇な運命と二つの傑作
声優史概説を書きあげた後、どうにも詰まっていたのですが、書き方を掴んで突破できたのはこの原稿からでした。
どういうことか、と申しますと、えー、まずはこの動画をご覧ください。
この動画の中盤に出てまいります、
《シムーン》と《アイドルマスターXENOGLOSSIA》の話しかしないから、そのつもりで。
という書き出しの一節を打ち込んだ瞬間、ぱっと視界が開ける感じがしまして、一気に完成させました。
というわけで、流石に他の作品にも多少は触れましたが、概ね、この二作品の話に終始しております。恐らく、『アイドルマスターXENOGLOSSIA』を商業誌で論じた文章、としては、質量共にトップクラスなのではないか、と思われます*1。匹敵する原稿は管見する限り二つだけ。
それが
であり、そしてその双方が同じ本に収録されているのでこれ一冊読めば『アイドルマスターXENOGLOSSIA』に関する商業誌での議論の大筋が抑えられるという、大変お得な作りになっております。
もちろん、『アイドルマスターXENOGLOSSIA』のような傑作が論じられる機会がこれほど少ない、というのがそもそもおかしいのですが、それは言っても詮無きこと。まずは本書をお抑え置きくださると幸いです。
名塚&井口論はヒロインオリエンテッド型シナリオ分岐ゲームアニメ化に関する諸問題を取り扱った、これも商業誌での論考をあまりみないタイプの文章になっているかと思います。
堀江&田村論は普通にこの二人の違いをまとめた、無難な、だからこそ人と共通認識を持つには良さそうな感じに仕上がった、と自負しております。
ご興味がありましたらAmazonでは明日発売、全国のちょっと大きな本屋さんにならばもう並んでいるはずですので、お買い求めいただけると嬉しいです。