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かつて日記で展開されていました、くるぶしあんよさんの『涼宮ハルヒの憂鬱』考察がまとまった形で公開されました。
http://www.puni.net/~anyo/etc/haruhi.html
小説一冊を読む、というのはこう言う事です。
今の視点から再読すると、古泉の役割は色々な方向へもう少し大きく見積もる事は可能だと思います。
第一回全体ミーティングでハルヒがキョンと同組になれない=古泉と同組になる理由には、ハルヒの古泉への興味がないとは言い切れないでしょう。P108「学校を案内してあげると言ってハルヒが古泉を連れ出し」探索行で同組になってからですがP142「古泉くん、あんた見所がある奴だわね。」など、ハルヒの古泉への好意を示す記述は実は『憂鬱』の時点から随所に散見されます。これはそのまま受け取ってもいいし、キョンへのアピールと見てもいい。
ところで当時の俺は結構間抜けな事を書いていますね。
http://www.puni.net/~anyo/etc/haruhi.html
キョンが承認し、キスをするのはかけがえのあるハルヒです。「年相応の線の柔らかさ」「クラスメイト」(p286)「なんてベタなんだ」(p287)「こういう時は目を閉じるのが作法」「誰がハルヒにこうしたって」(p288)と統計的に把握されたキスする年頃の男の子と女の子像をキョンがなぞる事で、そのような統計的把握にハルヒは逆らいがたく落としこまれてしまう。
『憂鬱』一冊ではキョンがどれだけハルヒに本気かはわかんないと言えばそうなんだけれど、これはあまりにあまり。韜晦ですね、基本的には、このへん。手近な女にとりあえず近づいてみる、というようなレベルの感情を偽装しているだけで、キョンはハルヒでなければダメだ、とかなりディープに思い入れている。
ついでですが。キョンとハルヒのラブラブな小説http://d.hatena.ne.jp/imaki/20060419#p1、という観点からは『消失』を推しておきたいでがす。