ノエイン もうひとりの君へ
赤根たん新作。赤根和樹ね。
まあ赤根たんと言えばみょーにやすっぽいかありきたりかな人物配置なのに何故か明後日へ飛んで行くドラマ、なんだか凝ってるんだか凝ってないんだかわからないSF設定、そして一話だけでしか全開されないサテライトの作画力で、最初はおっ、と思わせるが最後に行くに従ってなんだか事態がなに? という事になっていき、最終的には吾人のごとき信者以外は何時の間にか脱落しているという作品を作る名手として有名です。ハマると癖になるあれれ感があると言えましょうか。今回もそんな感じです。一話だけでなんか言うわけにはいかないのです、この人のアニメは。
その一方で声優を起用するセンスはなんかすごくよくて、『天空のエスカフローネ』で坂本真綾と飯塚雅弓という90年代後半を代表する好対照に微妙なポジションの二人を抜擢した事でもお馴染みです。『ジーンシャフト』が甲斐田裕子と比嘉久美子のメジャーデビュー作である、という事実、かかずゆみ・川澄綾子・桑島法子を共存させたタクト、いずれも尋常ならざる声優センスを示すものです。これはまあ、一話の時点から誉めてよい唯一のところ。
ええ、まあ、つまり。中原麻衣に女教師適正があるとはしらなんだ。松谷彼哉に匹敵する薄ら寒さ。眼鏡声優でもあるんなら女教師もそらできるか。
田中敦子をああいう母親に持ってきたのもセンスですね。
今季トップランクの声優アニメ。今瀧本富士子か。そうだよなあ。
名塚佳織と千葉紗子を並べるって言うのもみんなやってそうでやってなかったよね。そういうリアリティにだから工藤晴香がすっと入れる。
なんというか、ううむ。唸らされるわ。