蒼穹のファフナーRIGHT OF LEFT

 甲斐田裕子アニメオブザイヤーはこれではないか。
 後半ナレーションに頼りすぎてしまったのはちといただけない。
 お話としてはなるほどねえ、という感じであるのだし、出発までの島の雰囲気の作り方は本編でもよかった部分で、それがちゃんとあったのは嬉しいところ。
 ところで『蒼穹のファフナー』本編が後半の方が面白かった理由は山野辺一記冲方丁の能力の差とかなんとかではなく、シリーズの立ち上げってのが面倒くさい作業だから、ではないのかしらね。基本世界設定の開示、人間関係の紹介、テーマ性の提示。それがもう済んでる以上、まあ、楽なもんです。
 いや冲方丁が悪いってんじゃないんだけど、そう言う事も勘案しましょう、というだけ。
 ビジュアルプランナーとして微妙なのはどっちもどっちかなあ。
 ナレーションの正しい使い方は榎戸洋司作品でも見るがいいわ。絵とおんなじ事は言っちゃだめです。それをやると佐藤大レベルになってしまいます。いや、そこまでは流石に。