CANVAS2

 つまるところアレだ、男主人公てのがトロフィーになってるのね。
 女の子が英雄力を発揮すると浩樹がすり寄る、と。
 だから赤を克服したスーパー英雄のエリスが浩樹を手に入れるわけだが。
 わけだが。
 ギャルゲ/エロゲのアニメ化ってのは女の子の側を主人公にすべきものなんだけど、それをどうやるべきかっていう。
 定石はフラレナオン祭りにする、であって、これは非メイン攻略対象キャラってのが男杯争奪戦のやられ役としてのみ処理されてはならない重さを持っているからです。違う角度から言えば、恋愛てのはギャルゲ/エロゲにおいてはシステムの謂いであってシナリオレベルの主題ではないから、アニメ化に際して恋愛譚=男杯争奪戦に読み替えた時には勝者の素晴らしさを描く恋愛成就オチだと零れ落ちるものが多くなってしまうので敗者に照明を当てざるをえないという事であります。
 19話まではこのアニメもそういう風に進んでいたんだがなあ。
 というか所期の目標がまるで揺らがないアニメだったなあ、結局*1 ))。お兄ちゃん、ゲットだぜ、ていう。
 俺が素敵がっていた部分が全部フェイクかよ。エリスが絵を描き続ける限り浩樹は絵を止めた事にはならない、とかさ。
 えー。キャストは全員素晴らしかった。終盤想像以上に確かな足元を見せた宮川美保、健在アピールの徳永愛、そして下がり目でもいい仕事をする豊口めぐみ。あー、春から豊口の出番多いんだよなあ。
 

*1:揺らぎゃいいってもんでもないけどな。ただ、それが揺らがないのならば、成長、というのはない。トラウマを克服するってのは成長だろうに、その成長を経ても目標に変化がないのは矛盾だよな。ところで『ゾイドジェネシス』はルージのスキルアップにも関わらず所期の目標に幾度も立ち返られる、そういう意味ではどうやったってちっとも成長なんてできないんだというお話でした。ディガルド討伐はつかの間の夢、「おじ様がいない間の代理」「あなたのことおじ様だと思って最後まで守り抜くわ」なのね、あくまで。あなたが好き、ていやいいのに自分で期限を切ってしまうミィ様も難儀な人ですが、乙女めき過ぎた内面にも関わらず彼女は一介の武辺者で、その使命はおじ様を守る事なのであります。泣かす。存在は意識を規定する(http://www.geocities.com/lovelyaichan2000/01.html 1月28日とか。)、とただそれだけの事なのにな。((あー、別の話。最後は思い出してムラサメライガーエンド、と、SNEGにもほどがあるな。