http://d.hatena.ne.jp/kim-peace/20060916/p2
 甚だ失敬な話ではあるのですが、id:kazenotoriさんはどう転んでも『絶望系』を三大奇書に入れるだろうと思っていました。
ならば、俺はどのみち賛同しかねる旨の記事を書いたはずで、それはまあ、百万人と言えども我行かんと言いますか、最早説得性の問題ではありません。
 語の定義、というか語感に対する意識は準生得的なものであって、それはよほど辞書義的に大間違い(奇書とはページ数が奇数の本の事だとかそんな)でない限り万人にとって説得的であるラインは引けないはずです。
 だから、問題とすべきは、数を頼んだ説得性ではなく、内部論理の整合性です。
で、この際論理的に整合な三大奇書セレクトは無数に存在するはずで、その基準をそれぞれの論者が己の言語感覚に照らし合わせて主張していけばいいのではないでしょうか。
例えば『ロードス島』『フォーチュン』『スレイヤーズ』の三大奇書(四大だと『オーフェン』が入る)なんてのも本家四大奇書との対照で面白かろうし『グイン』『幻魔』『宇宙皇子』なんてのなら特異で興味深いライトノベル定義から話が始まるはずで。あと『砂糖菓子』『永遠のフローズンチョコレート』『冬の教室』でなにもそんなに少女と殺人鬼にこだわらんでもっつーか貴様クソもミソも一緒か! とか『タイムリープ』『ブライトライツ・ホーリーランド』『蓬莱学園の魔獣!』でただのライトノベルよりSFマニアか、とかね。
 なにもこんな面白そうな事をネタにする権利をid:kazenotoriさんにだけ独占させておく義理はありませんし、彼の説に賛同する人数に黙って凄まれる必要もありません。
敢えて言うのならば、基準を先に明確化しておいて欲しかったというくらいでしょうか。既読未読を問わず個々の作品の評価について反論したい部分(『東京忍者』はシュールなギャグじゃない、とか)はあるにしても。
というか、結局これって僕の考えた日本代表遊びなので、色んな人が色んな事を色んな基準で言えばいいのであって、オシムならぬ身のid:kazenotoriさんに決定版を出してもらう事はないのではないでしょうか。