らぶドル

今季一番面白いとは言い切りかねるが、今季一番オススメだとは断言できる。つまりこの素晴らしさを共有できない人とは分かり合えない、という意味で。
アイドル立志伝にはころっといかれるタチではあるし、それはさておき、とも行かないのだけど。よいところは随所にあって、例えば4話でいえば劇中劇の役者の演技力をちゃんと実際の声優と切り離す操作をしているあたり、虚構内虚構に誠実な距離がとれていると評すべきだし、3話の瑞樹が既にしていた選択をただ確認することで仲間に加わるくだりもゆるゆると優しい。2話のマネージャーによる説得も冴えている。いきなり2曲サービスしてくれる1話もアイドルアニメかくあるべし、だ。と細部に注目するまでもなく、ここまでキャラクターとその関係性を的確に提示してきている脚本力はとりあえず瞠目に値する、と言えるんじゃないかと。
声優的には興味深い配置。中原麻衣後藤邑子は普通逆にするところだろうし、この逆転でただでさえ脇に回ると消える中原が後藤と紛れてますます存在感を失っているあたりは中原麻衣の資質を考える上で大変に示唆的だ。てか、結構似た声出せるのね、この二人、互いに。みのりんの堅実な安定感にはよくぞの思いがする。