90年代ライトノベルシーンに関するアスペクトを持つために欠かすべからざる7冊

スレイヤーズ! (富士見ファンタジア文庫)

スレイヤーズ! (富士見ファンタジア文庫)

 まあ別にこれ読んでない奴はライトノベルを語るな、なんてことは毛頭言うつもりがないんだけど、読んでみると意外と面白いと思うよ。殊に《フォーチュン》は今読んでも新しい、はず。リアルでフィクションでメタでゲームで萌えで。ただまあ、90年代前半のライトノベルシーンの話がしたいなら、どう評価するにしても読んでおかないとまずかろうとも思う。
 いちお解説。
 《スレイヤーズ》と《オーフェン》はそれぞれこんくらいの冊数読まないと作風がつかめないかと思うので、複数冊。7冊って言うより4シリーズですね、だから。10冊だと『月の影影の海』上asin:4062550717asin:4062550725+『ロードス島戦記2 炎の魔神』asin:4044604029を加えておくけど、つまり5シリーズにするけど、まあオプション。
 これだけ読むだけでそれぞれの感想に加え、さらに五つや六つのエントリにはなると思うのだ。RPG業界からの転進組の水野・深沢と新人賞出身の神坂・秋田の偏差、《ロードス》から《スレイヤーズ》までの二年弱の間に進行していた事態、スニーカーとファンタジア、最後発の《オーフェン》が最初にシリーズ展開を終えた件と飯塚雅弓の時代についてetcetc。オプションの《十二国記》を入れるだけで、非ライトノベルエンタメ/ジャンルフィクションからのライトノベルへの視線の話ができちゃったりします。
 オススメ。どれも普通に面白いし。