竹宮ゆゆこ『とらドラ6!』
- 作者: 竹宮ゆゆこ,ヤス
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2007/12/10
- メディア: 文庫
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ということはつまるところ結構安直にこのコンセプトを実装しようとした結果として男の子が過剰に美化された世界なのであって、美化された男の子が女の子に奉仕している分にはいいドリー夢だ、とよかよかと読めるんだけど、その男の子の美質の矛先が男の子に向いた瞬間にいやこれは御都合だ、と居心地悪くなってしまうのは、どうしてだろう。男の友情ってそういうんじゃねえんじゃねえの、という、ものっそアレゲな感想です、要は。男が描けてないってか! ありえねえ! でも思ってしまったものはなあ。主要人物の生活感・生理の書き込みに濃淡があって、その濃淡の境界が男女差、に綺麗に重なっていて、書き込みの薄い男どもが微妙にリアルに感じられない、とまとめれば多少は政治的に正しくなる? 言い回しを変えただけじゃダメ?
清水マリコ『ネペンテス』にも同じ事を思ったわけだが、どうにも俺は少女の気持ちの湿っぽさを描いた小説の少年の気持ちの爽やかさに耐えられないらしい。イナー嘘フェミとイナー男根中心主義者が同時に立ち上がっててへり感が湧き上がる。
三年の教室に殴り込みをかけるタイガーがフランキーハウスに殴りこみをかける麦わらの一味のようでかっこよかった。
いや基本的には面白いんだけど、無論。
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佐藤亜紀の坂東真砂子猫殺し問題に関するエントリ、を思い出した。このエントリ書きながら。
そう思って『このラノ』上位を見ると女の業芸に引っ掛けられてるなあ、とは思えてくるわよね。