新番組まとめ。
 『紅-kurenai-』『マクロスF』『RD-潜脳調査室』という作画ヲタみたいなラインナップが楽しいです。あと『ネットゴーストPiPoPa』に『ネオアンジェリーク』に『ToLoveる!』とか。お、なんだかバランスがいいぞ。子供向け大きな男の子のお友達向け大きな女の子のお友達向けと。
 あと気になった作品としては、『秘密』。原作未読なのに原作がわやにされていることがビンビン伝わってくる感じ、ただごとではないです。
 人々の心の襞を繊細になぞっていきたげな配置と設定なのに、何故音楽がマーチ主体で勇ましいんでしょうか。『CS:I』が作りたいのはわかるが、そういう作品ではこれはねえ。
 いや、なんていうか、なんでしょう、これって本当にお話なの?
 一話。被害者の最後の言葉が娘と夫を愛しているという内容であったならば、夫にとっては救いのある結末のはず。ならば、夫はこの言葉を伝え聞いて感涙に咽んだというのでないとオチない。または、この救いのある言葉をメガネが伝えようとするんだけど、チビが守秘義務だと止めることで仕事の厳しさを教えるとかね。
 いずれにせよ、妻の最後の言葉と残された家族の関係が描かれないと夫が妻の脳を持ち逃げする展開が生きてこない。
 これが、妻の最後の言葉が娘の本当の父親はあなただけれどそんなことはもう関係ないとかその手の内容だったら、家族の秘密を暴いてしまうしんどさというテーマが表面化もするんだけど。この場合でも夫の動機が明らかになることでエピソード全体に一本筋が通る、夫の行動と妻の言葉の関係が描かれるわけですね。
 なのに、単に夫と娘を愛している、と言うだけ。遺族がどうしているかは描かれず、無闇に大仰な音楽のなか、捜査員がみなビックリするだけ。
 いや、これオチてないよね?
 演出・音楽も含め一部の隙もなく何がなんだか、という点で、今期最大の注目作、とか言って持ち上げんのよくねえと思うんだ。
 以下個々の作品について。

  • 狂乱家族日記
    • 藤村歩ができてもブレイクにつながらないことでお馴染み*1マシンガントークをきっちりこなしてるのを聞いて、やっぱり存在が地味だよな、と思った。
  • マクロスFrontier
    • 梨園バカボンがアイドルやアイドル志望の乳を揉んだり見たりして回る話、と思うとそのリアリティにクラクラ来ます。
    • さすがは吉野弘幸、『マクロス』の序盤としてはありえないほどいろんなことが起こる。
      • 本放送版一話のシークエンス構成はちとすごすぎた。忙しなく切り替わるシーンが主人公の移動によってつなぎ合わされる、まさに吉野弘幸芸。
    • 普通にとても楽しいです。
  • ネオアンジェリーク
    • なにはともあれ遠藤綾。エロい。気品抜群。遠藤綾で青髪で巨乳ロリータファッションで扇情的だなあ、という俺の視聴動機が何故か裏切られない。
      • これだけお姫様げに来られると素直に大喜び。オーブハンターのみなさんの気持ちがわかりすぎる。
      • ところでこのアンジェ、まるで等身大げではないんですが、女性視聴者的にはこれでいいんだろうか。
        • つまり主人公声とロボ声の問題。
  • コードギアス 反逆のルルーシュR2
    • CCが姫宮アンシーに見えてしまった瞬間もうダメ。魔女に力を与えられて革命するのですお。
      • シャカイでヘテロにするとこんなにもきな臭いんか、とも無論思うが。
    • もーロロをぼろ雑巾のように捨ててやるとかできもしないことを言うー。
      • ルルの内語は全部裏目に出る展開そろそろ飽きが。
    • たまらぬ声優アニメ。ゲサワのCF転向は完全に正解だったと言わざるを得ない。
      • 升望! 木村はるか
        • 特に升。
      • 沢城少年のたまんなさってわざとらしさだよな、結局。過剰な演技が支える、この世ならざるリアルの感触。
        • これは落ち着きのある丁寧語なイケメンは三宅健太とか小西克幸とかのモサ声でも勤まるの法則とほぼ同種のロジックなんだろうなあ。そもそも嘘だから過剰な演技さえすれば支えられる類のリアリティ。
          • イケメン大集合ドラマにおける丁寧語キャラの死屍累々っぷりを参照のこと。
  • ネットゴーストPiPoPa
    • 新井里美ブームの一環。珍獣はやっぱ完璧だよね。
    • 矢作のヒロイン力、サトリナの気弱生真面目力、たまらん。
  • ToLoveる
    • 戸松遥は声優になってきたよね。
      • 地声よりちょっと高いところで喜怒哀楽のすべてをこなされるとすごく声優らしいなあと思えます。
        • これができるようになるとその前の地声しか使えないことが生んだ生々しいリアリティは消し飛ぶわけですが。
    • 新井里美ブームがここにも。
  • クリスタルブレイズ
  • RD
    • 藍ぽんでムチムチでたまらない。
    • 沖佳苗はボクらが見た「もうちょっとヘタでぎこちない可愛げが爆発してる広橋涼」の夢、だと思った。
  • ソウルイーター
  • 二十面相の娘
    • ここへ来て、正しい平野綾。『天使のしっぽ』みたいで可愛くて品がある。
    • 古拙な絵で押し通っている漫画を上手い絵になってしまうアニメで再現するのにはおのずから限度ってあるよね。
      • 無茶な変装とか、毒を盛られてるからと食事を拒むチコとか、そういう無理げな展開の無理さが絵が整うことで際立つ効果ってあっちゃうよね。
    • まあアニメ化しにくい素材を頑張ってなんとかしているとは思う。
      • 平野綾のリアリティは中でもかなり効いている。やれば出来る子だった。
    • 半眼断言系ヒロインは大好物なので概ね満足。
  • 図書館戦争
    • んーとねえ、ダ・ヴィンチ本屋大賞圏の読者ってさ、まあ検閲なんかには絶対反対だよね。なら検閲から本を守る図書館の軍隊なんてさ、疑いようもなく正義だよね。
      • そういう正義に無造作によりかかることを是と出来る人は楽しめばいいじゃない。俺には無理。
  • 我が家のお稲荷さま。
    • デザインはまあこんなもの、脚本・演出も手堅く、これといった瑕疵もなく、原作にまあ忠実。
      • キャスト的にもゆかなの解釈は正しいし、その正しい解釈を表現しきる技術力も、今更言うもおろかだが、さすが。
      • 早見沙織も好演。器用な子なのね。
        • であるにもかかわらずこれは俺の『お稲荷さま。』ではない、と思ってしまうのは何故だろう。なんか、ちょっとした何かなのだろうけれど。
  • 仮面のメイドガイ
    • デカくてコミュニケーションできないのと絡ませるなら井口裕香、ということか。

 んで、いつもの。


高橋美佳子 新井里美
(クリスタルブレイズ)(クリスタルブレイズ)
 
矢作紗友里     戸松遥
(PiPoPa!)(ToLoveる!)
 
遠藤綾 升望
(ネオアンジェリーク)紅)
 
高平成美渡辺明乃石毛佐和悠木碧
(ソウルイーター)(ソウルイーター)(紅)(紅)
 
佐藤利奈
(PiPoPa!)

*1:城雅子吉住梢池田千草と悪くはないけど……声優が勢ぞろいしているジャンルよね。例外は三石琴乃くらいか。