「コミックギア」の一号を読んだよという感想日記を書いている途中でまちがってタブを閉じてしまったよ。ちきしょう!
 殆どの漫画のコマ割が大ゴマを連発すればそれでよしのヒロユキセンス、総ページ数に対する漫画の本数が少なすぎるのとそのことによって一本あたりのページ数は凄く多いのにプロットが過小なのでコマが大きくなっているのかなあとか書いてた。
 プロットを増やすよりはコマを大きくしようとすべき、という判断もヒロユキのコマ割のセンスからは必然で、ひょっとして読者の大半はスカスカだと思うこのペースがヒロユキには理想なのかしらそれはあまりに特殊作家だよ、とか。
 あとみんな絵は上手いので漫画に興味も情熱も知的関心もそんなにはないイラスト寄りの作家にヒロユキが全面指導を入れた結果こうなったのかなあ、とか。
 で、こっから書きかけてなかったとこ。
 中で唯一ヒロユキの漫画観、コマ割への反抗心が伺えて、結果唯一続きも気になるし面白く読めたのがとりねこの「ヒヨコと道化と不思議の島と」でした。
 この漫画も大ゴマは連発しているんだけど、その反復される大ゴマの間の差異がきちんと企まれていて、プロット以上のもののない他の漫画とは一線を劃しているように思った。
 そのとりねこ先生の公式ブログでのコメント。
http://comicgear.net/blog/diary.cgi?no=14

私がコミックギアの企画を聞いたのは、
1年前にアシスタントとして制作部に訪れたときでした。
初めは雑誌を作ると言われても、「へぇ……」という感想しか持てませんでした。
現実味が湧かなかったんですよね。
ただ、「なんとなく面白そうだし、とにかくデビューしたいから。」
という気持ちで仕事場に通い始めました。

1日の大半は仕事場で過ごすのですが、
人見知りの激しい私にとって、初めのうちは辛い日々となりました。
ストレスで押しつぶされそうになりましたね。帰り道でよく泣きました。

 なんといったらいいのか。
 
 試み自体はつまらなくはない――主催が漫画のなんたるか――コマ割が作家性と商品力の本源であることとか――をわかっていないという欠点はさておいて――さておけねえけど――上にとりねこ先生が泣きながら頑張った「コミックギア」を帰ってきたへんじゃぱSSは応援します、少なくとも「ヒヨコと道化と不思議の島と」がきちんと形になるまでは。
 誰だ「REX」か「きららフォワード」か「RUSH!」か「ブレイド」かどっかで拾われればそれでよくねって言った奴! お前とはいい酒が飲めそうだ。