http://d.hatena.ne.jp/cherry-3d/20051109/p1
 俺の参加している同人誌、「Natural Color Majestic-12」の入稿が終わった模様です。
 前島君、お疲れ様でした&色々迷惑掛けてごめんなさい。
 本番も近づいてきたようなので、もっかい告知をば。
http://parallelloop.com/
http://d.hatena.ne.jp/cherry-3d/20051011/p2

■Natural Color Majestic-12

 新しい角川映画スキームの誕生や、“新訳”に伴う『機動戦士Zガンダム』のガンダム産業への本格的再取り込みを機に、昨今、福井晴敏樋口真嗣らに代表される1968年前後生まれのクリエイターと、それを取り巻く同年代のライター・編集者がにわかにコンテンツ業界で活気付いている。 その盛り上がりの中で、美少女ゲームやらセカイ系といったものが過去のものとして忘却されはじめる一方、そこには、かつて美少女ゲームシナリオライター元長柾木が『未来にキスを』で「圧倒的な楽園」と呼んだ「キャラクターと私とゲームだけがある世界」とは、また別のオタクの楽園が出現しようとしている。

 それは、『機動戦士ガンダム』のスキームで太平洋戦争や現代日本を語ろうとする、福井春敏の『ローレライ』、『亡国のイージス』に顕著な、政治・歴史といったメインカルチャーと強固に結びついたオタクのあり方だ。 簡単に言えば、『機動戦士ガンダム』でオタクは歴史性や政治性を回復できると福井らは宣言している。しかし、そのようなサブカルチャーを安易に歴史に代入してしまう行為は、私たちはガンダムで世界の全てを理解できるのだ、というもうひとつの自閉へと繋がってしまう危険性もまた内包しているのではないだろうか……。

 しばしば先行世代のオタクたちが批判するように、00年代前半に隆盛したギャルゲーやセカイ系といった表現形式はたしかに貧しい。しかしそこに、自らの貧しさを所与の前提として真摯に受け止めた上で、あらためて自分と外部との関係を築こうとする方法論を見出すことはできないだろうか。

 急速に社会的地位を固め、冗談抜きで日本文化の担い手となりつつあるオタクたちは、どのようにその外部と接することができるのか、そして接するべきなのかを、インタビュー、評論、小説によって検討する。


■インタビュー

元長柾木 (ゲームシナリオライター、小説家、id:motonaga、『飛鳥井全死は間違えない』、『未来にキスを』)

會川昇(脚本家、『機動戦艦ナデシコ』、『鋼の錬金術師』)


■評論

前田久(ライター、id:mae-9);「戦後史」と「戦後史」(仮)

・水奈月かける(学生):セカイ系から閉鎖系へ (仮)

・渡邉大輔(文芸評論家):「セカイ系小説を読む」(仮)


福嶋亮大(文芸評論家):未定

・夏葉薫(ゲームシナリオライターid:K_NATSUBA)「評伝・桑島法子 〜声優批評の試み」

更科修一郎(文筆業、編集者、id:cuteplus):「優しい楽園の優しくない評論」

加野瀬未友(ブロガー、id:kanose):未定

松谷創一郎(ライター、id:TRiCKFiSH):未定

・北守(歴史学専攻、id:hokusyu):未定

狛犬邑武(82年生れ、消費者、id:kimagure):「瀬戸口廉也作品について」(仮)


■小説

ゆずはらとしゆき(小説家、マンガ原作者):空想東京百景〜午前三時の永遠(仮)

ゆずはらとしゆき:空想東京百景の歩き方(空想東京百景シリーズ解説)

かかし朝浩(マンガ家):杉沢村異聞

寿トリノ:煩悩・ドライヴ

前島賢(ライター、id:cherry-3d):アンダーグラウンド・エクスプレス


■表紙イラスト

宇佐美渉

 アイは桑島法子について妄言を吐いています。
 声優さんに関する妄言としては、必要とされつつあんまり見かけない感じに仕上がっているように思うです。
 

 前島君の↑のを読み返して気づいたんだけど、1968年前後つうとその前年が声優史的にまるで見逃せません。
 岡本麻弥林原めぐみ矢島晶子亀井芳子、吉田小南美、麻生かほ里平松晶子愛河里花子、瀧本富士子、三石琴乃、幸田夏穂、百々麻子
 佐々木望森川智之子安武人うえだゆうじ檜山修之岩田光央松野太紀石田彰
 これ全部1967年生まれ、ってすごいよな。
 1968年だと。
 日高奈留美南央美白鳥由里久川綾松本梨香渕崎ゆり子菅原祥子木内レイコ高野直子小谷朋子
 三木眞一郎緑川光神奈延年千葉一伸、野中政宏、遊佐浩二
 なんか微妙に渋くなります。67年組の女性声優は流石にベタ過ぎてちょっと好きな声優の欄に書けないけど、68年組の声優ならまああり、と言って何の話かわかりますでしょうか。
 1969年。
 氷上恭子夏樹リオ倉田雅世國府田マリ子徳光由禾草地章江横山智佐浅野まゆみ伊東みやこ岡村明美加藤優子嶋村カオル長崎みなみ安原麗子
 置鮎龍太郎石川英郎古本新之輔岡野浩介
 すっげえ渋い、となんかやたらにアイドルしい、という二極分化。
 参考資料ウィキペディア
 裏とってねえけど75年前後と80年前後にあとボリュームゾーンがあるはず。
 というのは多分声優さんてのが高卒養成所卒で20歳前後から五月雨式にデビューするもんだからで、デビューしてからプロ野球の新人資格があるくらいまででこれも五月雨式に本格化して、あ、なんかこいつらの時代だな、っていう印象になる。
 75年前後組*1は、そうなると95年〜00年、80年前後組*2は00年〜05年くらいにこの辺が今来てるのかな、という感じ、75年前後組は00年〜05年にこいつらがトップコンテンダーかって感じ、80年前後組は早い連中が第一線であとはまさにこれからなはずで、これはそれなりに実感にもあう。
 色々見てると2003年、電通によるパイオニアLDCの買収=ジェネオンの成立って大きな出来事だったんだな、と思う。
 その頃から80年前後組が台頭してくるから、単純計算で1998年から75年前後組の時代になるはずだけど、何があった年っていやいいんだ、こりゃ。
 98年のアニメ。『COWBOY BEBOP』『serial experiments lain』『アキハバラ電脳組』『カードキャプターさくら』。それなりに象徴的ではあるか。
 王子様三部作の終焉=第一期大月アニメhttp://members.at.infoseek.co.jp/toumyoujisourin/jiten-ootukianime.htmのひと段落。惑星開発委員会は本当にこの記事だけは読む価値あるよな。この記事だけだけど。この記事にしても無意味なオタク批判は差っ引かないといかんけど。
 この年サンライズが『BEBOP』と『センチメンタルジャーニー』という別々の方向で声優界の動向が見えてなかったアニメを作ってるのは面白い。その一方で川澄綾子をデビューさせてるのね。『アウトロースター』で。
 『彼彼』『鉄コミ』も98年。確かに75年前後組が出揃って80年前後組の先発組が出始める時期かも。

*1:水橋かおり(74年)、柚木涼香(74年)、折笠富美子(74年)、ゆかな(75年)、浅川悠(75年)桑島法子(75年)堀江由衣(76年)田村ゆかり(76年)川澄綾子(76年)とか

*2:石毛佐和(79年)、榎本温子(79年)、釘宮理恵(79年)、水樹奈々(80年)、小林沙苗(80年)、能登麻美子(80年)、植田佳奈(80年)、中原麻衣(81年)、斎藤千和(81年)、清水愛(81年)あたり