『D.C.S.S.』

 松来の語りでCM入り→CM明け神田、と言うのはあまりに芸術的なサイドチェンジで、ここを読まれたのかと思うはずはなかったがびっくりした。
 松来の声だけで泣きそうな俺がいた。いや『D.C.』観たら一週間は松来ファンになるって、俄かに。
 松来の突破力で局面を打開してサイドチェンジ、ゆかりんの動きを囮にスペースに走りこんだNGWへ神田からピンポイントクロスでゴール、という、声優サッカーのお手本のような展開。あらためてすげえバランスの前線だな、と思う。
 日本語で言いますか?
 美咲さんに使嗾されたアイシアが、人間の美春と計って、さくらが枯らせた枯れない桜の元に純一と音夢をつれてくる。
 美咲さんも人間の美春も、頼子さんやロボの美春と同じ姿同じ声ではあるのだけれど、違う。後者は桜の木の魔法のように、前作で純一と音夢のために失われてしまった人々であると言っていいはずだ。
 魔法は失われている事によってはじめて純一と音夢を結びつけ直す。取り返しがつかない事とかけがえがない事を二人に思い出させる。
 おばあちゃんの話が殆ど余禄のように、純一の大爆笑のあとに語られるのがいい。
 ない魔法を信じさせられちゃったアイシアはいい面の皮、ではあるのだけれど。
 なんかこう、作品への好感度が跳ね上がったぞ。
 やっぱりみゆみゆかっ。
 前作も頼子さん出てきてからぐっと見られるようになったなあ、と思ったものだったわ、そう言えば。