ローゼンメイデン

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内容はどうでもよかったのだけれど、こういう役どころに成田紗矢香さんがいればな、なんて思ったりした。それだけ。

 ううむ、然り。
 もちょい。
 成田紗矢香は、矢島晶子沢城みゆきのように信じられないくらい偉そうというのではないのだけれど、育ちが良さそうな声ではあって、なんか多少は物考えてそうな感じもある。
 品はいい、と言えます。志村由美はあんまりニュアンスのくっついてこない元気な声で、下品とは言わないが、気品があるとも言いがたい。
 アニメの方に欠けてるのはまあまずこの、品、というものではないかと思ったり。
 誇り高い、という原作で繰り返されるキーフレーズがアニメではまるで印象に残らない。要はそう言う事なんだけれど。一々検証する気はないんだけど、翠星石がジュンと契約する流れ、真紅が水銀燈を殴った後の処理、いずれも原作の方が人形達を気品とプラグマティックな知に溢れた誇り高い存在として描く意思に満ちている。アニメはなんか、萌えキャラみたい。
 森永理科もかっけえんだけど、なんつうかねえ、騎士、て言うよりは革命戦士っぽいんだよな。
 にしても沢城は時々一瞬榊原良子みたいだよね。「しまったわね」て平板アクセントで言うところとか。そこだけは高貴で人を見下す事に慣れきった感じでよいのだけれど。
 にしても。
 嘘だもの、というのはあれ、原作だと素直クール行為なんだけど、アニメ版だとツンデレ行為なのね。あらまほしき事、を言ってみる事でホントになったらいいな、という。空振ったらまあそんなもんか、とさらっと流す。愚かね、とか言っちゃったら、なんていうの、台無し。
 さらに。高貴である事と戦士である事をなんかこう、上手く兼ねさせられてない、つーか、真紅と蒼星石、つまり沢城と森永の存在感だけに負わせてしまっているというか。
 志村由美成田紗矢香に、桑谷夏子新井里美に、田中理恵進藤尚美にするだけで、がっと戦闘集団ぽくなるのに、とか。そこまで力感出しちゃうと力丸1トップ、というバランスが崩れるわけだけれど。現状悪いとは思わないんだけどね。なんか、でも、別のバランスがありうるなあ、と思う。