なんか唐突に私的なのにもほどがある文章講座。
 てにをはがおかしいってのは十中八九、使うべきでないところで”を”を使っているケースです。そしてそのさらに十中八九はそこで用いられるべき正しい助詞は”に”です。てにをはに突っ込まれがちな人はその辺りを重点的にチェックしてみましょう。
 漢語の品詞、特に形容動詞化した時の形には気をつけましょう。”堂々たる”は慣用的に用いられる、熟した日本語表現ですが、”豪華たる”はおかしいです。”豪華だ”が正しい。逆に”堂々だ”はありません。オレ形容動詞の濫発は厨臭いです。”時の政府の濫発たる貨幣発行は急激たる通貨膨張を生み……”とかね。この例文のどこがおかしいのかわからない人は俺に作文を見せないでください。
 主述のねじれは往々にして文章の切り貼りを重ねる中で生じます。複文は英作文をするようなつもりで、主節の主述をかっきり決め込んでから書きましょう。あと、従属節が長くなると主述のねじれは起こってしまいがちですが、長大な従属節を含む複文をきっちり書ききる喜びは何物にも代え難いので、単文で書こうとするなんてひよった真似はせず、自分の論理能力のほうを鍛えるようにしましょう。まあ、直されますが。ムカつきます。
 副助詞はきっちり使えると気持ちがいいです。破格にならない範囲で違いを出していくには副助詞を使いこなす事こそが肝要です。今の”こそ”は本当になくていいです。というか助辞を使いこなす事は日本語で物語文を書くためには是非必要な技能です。キャラなんて終助詞だけで立ちます、極言すれば。
 別にオチはありません。