School Days

 やっとちゃんと全部見た。
 俺に期待させすぎた前Qの人と狛犬の人は死ぬか仕事を世話するかして詫びると良い、と思いました(最低
 まともで、幾分優れたアニメ化、というのが全体としての印象。
 それだけで十分といえば十分なのだが。
 よかった探しをすれば、作中劇の使い方はすごくうまい。挿入歌の使い方もいい。挿入歌は一々いい曲だった。
 まあ、ガス抜きとか知らない不器用な子達を閉鎖空間に閉じ込めるとイヤなこと色々するよね、というあたりをそんなには手加減なく描ききって、よくまとまっていたのではないかしら。泰輔と言葉のことが合意なのかそうでないのか曖昧な感じとか、微妙にヌルくて、まあ実は優しい。あと刹那も良心ていうけど十分料簡狭いよね。
 人物のオロカさでドライブされる悲劇はまあ好かないので好かないのですが。あと、オチ知ってるのであんまり思いいれないように構えてしまったてのはあるなあ。
 
 河原木志穂の序盤の芝居に疑問が残った。
 感情の流れが全然伝わってこない。
 別にいい間を持ってるわけでもないしなあ。声・役柄の作りこみにも凄味を感じない。
 作りこみたいタイプに素で演じるべき役を振った時特有の混乱*1、の一種のように思うが、それもまあ愛敬、とするには作りこんだ役で感動させられた記憶もない。
 下手、なんじゃないか、この人。
 えーと、好きだから誘惑、という脈絡は、視聴者には伝わらなければならない。誠には伝わってはならない。
 こういうとき、どうするか。
 いかにも好きっぽく演じて、平川大輔のいかにも気付いてなさそうな芝居に期待する、が一般には正解。
 どうしてそれをしなかったのかは果たして疑問。あんまり感情をくっきりさせると作品のトーンが喜劇的になるから、かなあ。にしても、それをやってなお重さが出せる声優も別にいるからなあ。あと、序盤の世界の感情が伝わってこないのが、孔明っぽさの最大の原因だと思う。特訓へロジックを操作して誠を引き込んでいるようにしか聞こえない。特訓で寸止めするのもそれなんて焦らしプレイ、としか。
 岡嶋妙はまあ、この手の俊足ハイ美人度左ウィスパー系のひとつ覚えな幸薄で勝負してる限り破綻はしない、という、例のアレ。
 そうするとますます河原木には引っ掻き回す仕事が求められるはずなんだが。がー。
 平川大輔はもっさり感が感情移入を阻害していていい感じ、と評するべきか。

*1:桑島法子沢城みゆきがいっぱい見せてくれましたよね。