海燕さんが昔の『GUNSLINGER GIRL』感想を書き直したそうな。
http://d.hatena.ne.jp/kaien/20051229
 昔の議論はhttp://imaki.hp.infoseek.co.jp/200401.html#13_1aこの辺参照のこと。
 俺は海燕さんの大仰なレトリックが結構好きなので、そのへんをざっくりそぎ落とされたのは残念です、とまずは言う。
 で、レトリックを剥ぎ取れば当然ロジックが残るのだけれど、残ったロジックはわっかりやすく無茶筋だなあ、と思う。
 至極シンプルに言って、『GUNSLINGER GIRL』って世の中何が善とも悪とも言えないよねって話であって、「悪い奴が悪そうに描かれていない」のはそりゃ当然でしょう。
 いや、別にジョゼさんはすごく悪い奴でもかまわないんだ。すごく悪い奴のはずなのにまるで普通の青年のように見えてしまう、やっぱり人間心底からの悪人にはなれないよねえ、でも似たような話になるから。子供を切り刻んでるのも普通の人間、てのが作品の勘所なんだから。
 目撃者を消したのは関係の深い議員からの個人的な依頼を受けたケースだけ、とかそういう細かい指摘はさておいて、批判としては的を外している、という昔の印象はやっぱり変わらない。